桜が咲いてもう散り際。
温かくなってきましたね。
体が動くようになってきたのか、気温の上昇で油圧がやわらかくなってちょうどよくなったのかわかりませんが、最近歩きの調子がものすごくいいです。
歩いていて気持ちいいと感じます。
そんな調子がいいときの感覚を書き出してみると、いい歩きのために意識していることと同じだと気づきました。
きっと、いい歩きの参考になるはずです。
調子よく歩けてるってこんな感覚
調子よく歩けているとき、こんな風に感じています。
01. 踏み込めてる
義足が地面に着地する瞬間から、思い切って義足に体重を乗せられています。
私が義足歩行の極意だと思っている「義足を信じて乗れ」ができている状態ですね。
義足がいったん前に出て戻ってきた時に接地するのではなく、義足が前に動いている途中で地面に対して踏み込む意識です。
(イールディングが使えているからかも)
02. 滞空時間が長い
義足側が地面についていて、健足が浮いている(いわゆる立脚相)の時間が長いことを、私は滞空時間が長いと表現しています。
義足側で立っているとき、焦って健足をつかなくても余裕を持った歩きができているということです。
03. 義足が体の後ろに残り、膝の曲がりはじめがわかる
義足が地面についていて、体が義足を追い抜いたとき(立脚後期)、義足が体の後ろに残っていることを感じます。
体が前に進む事で自然とにつま先に体重がかかって、膝が曲がりはじめることまで感じています。
義足の膝が曲がり始めてから健足をついて荷重を義足から解放すると、自然に膝は曲がったまま体の前方に出ていきます。
04. イールディングを感じ、コントロールできる
私が使っている膝継手3R80に組み込まれている機構で、膝が曲がったままでも急激に膝折れせずじわっと曲がるものです。
ロータリー油圧膝継手 3R80+ – Ottobock
私はこれをフルに駆使して、常にイールディングを効かせて歩いています。
義足側着地の時には膝が伸びきっている事が基本ですが、私の場合は少し曲がった状態で着地して、そのままイールディングを効かせて歩きます。
調子がいいときはこのじわっと曲がる感覚を意識しながら、コントロールしつつ歩けています。
05. 上体が安定してブレない
上体が安定して、体のバランスが取れた状態を楽に保つことができています。
また、着地した際の衝撃に腰が持っていかれることもなく、体の面がキープされている状態です。
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06. 義足が自分の脚のように感じる
これまで挙げてきた感覚は、義足の感覚が研ぎ澄まされていないと感じられないものです。
逆に、これらを感じられているということは、義足の感覚が研ぎ澄まされている「義足に神経がとおった」状態になっているということですね。
調子がいいときには自然とこの「義足に神経がとおった」状態になっていて、義足を自分の脚のように感じています。
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調子いいときの感覚=いい歩きのための意識
調子よく歩けていときには、先に挙げたような感覚を覚えていて、義足が十分にコントロールできています。
これらの感覚は、いい歩きのために意識しているポイントと一致していて、うまく歩けているときにはそれが自然とできているということですね。
私がいい歩きのための意識しているポイントは、今回挙げたことと関連するこんなことです。
01. 踏み込む
02. 滞空時間を長くする
03. 義足を体の後ろまで残し、膝の曲がりを意識する
04. イールディングを意識し、コントロールする
(※イールディング機構がある膝の場合)
05. 上体を安定させ、体の面を作る
06. 義足に神経をとおす
いかがだったでしょうか。
これは私が実際にやっていることで個人差はあるかと思いますが、お気をつけていい歩きのために意識するポイント、ぜひ取り入れてみてください。
それでは、また。
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コメント
股義足なのに綺麗な歩容ですね。全てはストレッチなどを意識し、体力増進や維持が大事でしょうね。
私は大腿義足(多軸のトータルニー)なので、意識していないと膝折れします。
是非、現況より上手いセット(膝・足部など)が見つかると良いのですが・・
お会い出来るのを楽しみにしております。
筋力は大事ですね。
入院中はプロテイン飲んでマニアックなほど筋トレしてましたし、それからは義足で歩いているだけで勝手に体が鍛えられている気がします。
自分も仮義足はトータルニーでした。
今でも周りに使ってる友人も多いですし、個人的には安定度が非常に高くていい膝だと思いますよ。
今の私の部品はスムーズに歩くことを重視した構成なのでめちゃくちゃ膝折れしますね。
スムーズに歩くのと安定度はある程度オレードオフになってしまいます。