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義足を振り出す断端が全くない股離断。
股義足でどのように歩いているのか、疑問に思われている方が多いと思います。
そこで、股義足でどのように歩いているのか、動画と連続写真で解説します。
何を意識して、どのようなイメージで体を使っているのか。
使っている部品やセッティング等によって違いはあると思うので、一例として参考にしてください。
基本のまっすぐ歩く時の歩き方、解説付きの動画です。
腰を固定して、体に並行で地面に垂直な「面」を強調するために、手を広げて歩いています。
連続写真で細かく見ていきます。
腰は動かさないことを意識して、体に平行で地面に垂直な一枚の「面」があるとイメージします。
「面」をキープしたまま、重心を前に移動させるように体全体で前に進みます。
(以下、義足が前の状態から)
健足が義足を追い抜いていきます。
健足をゆっくり出して、できるだけ義足に乗っている時間を長くすると自然な歩きに近づきます。
義足が後ろにきた時、腰が義足に後に引っ張られて「面」が崩れないように腹筋、背筋を使って腰を固定し、姿勢をキープします。
そのまま体を前に出していくと、体の後ろに義足が残ってつま先に体重がかかってきます。
十分義足のつま先に体重がかかったタイミングで健足を地面に着くと、義足の膝が曲がって、義足が地面から離れます。
同時に義足が体に引っ張られて前に出てきます。
この時、腰は振っていません。動かさず固定するように意識しています。
義足が体を追い抜く時、健足で伸び上がらないように注意します。
「伸び上がり」は大腿義足以上の義足の特徴的な歩き方で、これを小さく抑えられれば自然な歩きに近づきます。
※義足が地面を擦りにくくするために、私は義足を健足より1.5cm程度短くしています(膝は単軸)。
不自然にならない程度の歩幅で義足を接地します。
義足がいったん前に出て戻ってきた時に接地するのではなく、義足が前に動いている途中で地面に落とすイメージです。
この時、基本的には膝は伸びきった状態です。
義足を信じて体重をかけ、義足に乗ってください。
着地の衝撃で腰がもっていかれないように腹筋、背筋で姿勢をキープします。
着地したら「面」をキープしたまま重心をそのまま前にもっていき、体全体で義足を乗り越えます。
これで一歩になり、この繰り返しで歩いていきます。
普通に歩いている動画です。
手は力を抜いてリラックスして、自然に振ってください。
私はこのような意識とイメージで歩いていますが、部品やセッティング によって違いはあると思うので、自分なりの歩きのポイントを見つけ、体に覚え込ませてください。
手を広げて歩くのは、私も調整した時などは歩きを確認するためによくやるので、歩行訓練に取り入れられてもよいと思います。
私自身、解説した動きのポイントを意識して歩いているのですが、完全ではなくもっとうまくなれると思っているので、普段歩いていく中でさらに向上していきたいと思います。
この解説が義足ユーザーの方の歩行上達の参考になれば幸いです。
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