さまざまな分野で自分らしくいきいきと活動している義足ユーザーはたくさんおられます。
そんな義足ユーザーの方を「義足なひとたち」と題して紹介させていただきます。
一人目は今年54歳、現役バリバリのアスリート、手塚圭太選手。
普段から一緒に練習させていただいている義足陸上仲間であり、いつまでも挑戦し続けるカッコいい大人の男性です。
手塚さんの姿からは、いつでもなにを始めるにも遅すぎることはないことや、挑戦し続けることを教えられます。
アラフィフアスリート、手塚圭太
手塚さんは20台のころ、左脚を膝離断なさいました。
義足歴は20年以上、障害クラスはT42(膝上切断)で私と同じです。
現在UAEで開催されている国際試合で連戦中。
カンパラプレスでもそんな手塚さんが取り上げられています。
走り続けるアラフィフアスリート「若い選手の刺激になれば」(カンパラプレス) – Yahoo!ニュース
しかし、私が最初にあった頃の手塚さんは、カッコいい大人の男性ではありましたが、走っていたわけではありませんでした。
49歳で競技開始、進化する50台
私が手塚さんにはじめてお会いしたのは5-6年前。
手塚さんが陸上をはじめる前のことでした。
もともとスキーや山登りなどアクティブに活動されていた手塚さんですが、その頃は、今よりだいぶふくよかでおられました。
しかし、49歳になってから陸上をはじめ、私たちとも一緒に練習するようになってから年々めざましく記録を伸ばされています。
100mの記録です。(IPC公式記録より)
2014 17’65
2015 16’78
2016 16’51
まさに進化する50台。
今年のドバイ2017グランプリでのコメントです。
こんなにストイックでカッコいい50台はそうそういるものじゃありません。
というか、健常者であったとしても全力で400mを走りきれる50台がどれだけいるんでしょうか…
陸上をはじめてから体はかなり絞られ、ダンディーさにますます磨きがかかっておられます。
手塚さんが教えてくれること
フィジカルが大きな割合を占める陸上短距離。
それを49歳にして始め(しかも義足でです)、年々記録を伸ばし続けている手塚さんは、いつでもなにを始めるにも遅すぎることはないということを示してくれています。
また、手塚さんはみずからが走ることの意義をこう語っておられます。
「今年度の目標は、100m、200m、400m全ての出場種目での自己ベスト更新。陸上を始めて4年目になるが、これまで毎年ベスト更新してきた。若い人たちに対してあんなジジイがやっているのに負けてられないよなって思ってもらえれば嬉しい」
これ言われちゃうと、手塚さんが走り続けて自己ベストを更新し続けておられる限り、歳下の我々は甘えたことは言えなくなっちゃうわけですよ!w
「60歳まで競技したい」と話す手塚さん。
自分より15歳年上の手塚さんが走り続けているからには、今の手塚さんに追いつくにはあと15年、60歳だとあと20年以上ってことですか…
ゴールをどんどん伸ばすおつもりですねw
どんどん限界を突き抜けて挑戦し続ける手塚さんの姿からは、いつでもなにを始めるにも遅すぎることはないこと、そして挑戦し続けることを教えられます。
自分の目標も長く走り続け、歩き続けること。
負けていられませんね。
それでは、また。