日本パラ陸上競技選手権大会、跳躍、投擲競技。
リオパラリンピック銀メダルのT42男子走幅跳山本篤選手、今期絶好調のT42女子走幅跳前川楓選手、T47男子走幅跳芦田創選手などの注目選手が登場。
走幅跳ではトラック競技とは逆に、常に追い風が吹いているコンディション。
足を合わせるのが難しくなるほか、いい記録が2m以上の追い風参考記録となるなど、跳躍競技でも今大会の風が結果を大きく左右することとなりました。
切断・機能障害クラスの跳躍、投擲競技の結果をまとめてお伝えします。
結果はこちらからも参照できます。
世界選手権の代表選手、調子を上げてきているようです。
現在の世界ランキングを見るとメダル圏内、上位進出が期待される選手も多く、残り一ヶ月でさらに調子を上げて臨むことができるか、引き続き注目していきたいところです。
跳躍競技
男子
T42男子 走幅跳
1 山本 篤 6m38
2 小須田 潤太 4m53
注目の山本選手の走幅跳。
常に追い風の中、最終6回目の6m38(-2.9)が最高の記録となりました。
現在フォームを修正中とのことですが、3月ドバイの大会から記録は伸ばしてきており、来月ロンドンで開催される世界選手権で引退を表明しているリオパラリンピック金メダルのポポフ選手との最後の戦いに向けて、徐々に調子は上向いてきているようです。
山本篤が世界選手権V3へ新フォーム/挑戦者たち下(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース
リオデジャネイロ・パラリンピック陸上男子走り幅跳び(T42=切断など)銀メダルの – Yahoo!ニュース(日刊スポーツ)
T44男子 走幅跳
1 藤嶋 大輔 5m69
2 成田 緑夢 5m66
3 佐藤 圭太 5m06
藤嶋選手が最終6回目に5m69を跳んで1位となりましたが、2位には機能障害の成田選手がわずかな差で続いています。
成田選手は自己ベスト。スノーボードで平昌パラリンピックも目指す身体能力を活かして走幅跳でも大きく記録を伸ばしています。
T44男子 走高跳
1 鈴木 徹 1m89
2 成田 緑夢 1m80
成田選手、走高跳でも大きく自己ベストを更新、1m80台まで記録を伸ばしてきました。
長らく国内では鈴木選手が1人だった走高跳、鈴木選手も「試合感覚が磨かれる」と歓迎しています。
T47男子 走幅跳
1 芦田 創 6m87
2 鈴木 雄大 6m15
今期絶好調の芦田選手が6m87、今期7mを跳んでいるだけに納得がいかない結果だったようですが、ファールながら実測7m10といっているのは、6/13現在今期世界ランキング1位相当の記録。世界選手権が期待できそうです。
日本パラ陸上競技選手権は走幅跳で6m87(+2.5)でした…走りの左右バランスがまとまらず、腰抜け助走になってました。
(動画は悪いながらの良かったでもファール跳躍、実測7m10くらい)
さあ世界選手権まで残り1ヶ月。焦らずしっかりと! #トヨタ pic.twitter.com/a9faK2gWaK
— 芦田創 (@ah_ws) 2017年6月12日
T47男子 走高跳
1 足立 悠都 1m50
T47男子 三段跳
1 芦田 創 13m53
芦田選手の三段跳。今期のベストには及びませんが、今期世界ランキング4位の記録です。走幅跳だけでなく三段跳も期待できますね。
女子
T42女子 走幅跳
1 前川 楓 3m76 NGR
2 大西 瞳 3m64 NGR
3 村上 清加 3m26
4 銭場 望美 3m04
5 兎沢 朋美 2m88
今期絶好調の前川選手、3m76で1位。本人が「良い内容」と語るとおり、好調をキープしています。
また、2位に入った大西選手も3m64の好記録を残しています。
今日の走幅跳の結果は3m76(1位)でした!
自己ベスト更新とはなりませんでしたが、本当に良い内容の試合ができ、収穫もたくさんありました。
そして課題も確認できたので、世界選手権に向けてまた練習します!
たくさんの応援、本当にありがとうございました!
明日の100mも頑張ります😤 pic.twitter.com/0AigrrS1J4— Kaede Maegawa (@K_S1082) 2017年6月10日
T44女子 走幅跳
1 中西 麻耶 5m35
中西選手が5m35、この記録は今期世界ランキング3位相当の記録。
2位の記録は5m37なので、世界選手権で大きな期待が持てる状態に仕上がってきているようです。
投擲競技
男子
F42(膝上切断:大腿義足)
F42男子 砲丸投
1 牧野 庸平 9m20 NNR NGR
2 吉田 知樹 7m04
牧野選手、日本新記録更新です!
F42男子 円盤投
1 牧野 庸平 23m69
F42男子 やり投
1 眞野 雄輝 40m86 NGR
眞野選手、大会新記録です。
F44(膝下切断または同等の機能障害)
F44男子 砲丸投
1 嶋田 剛 8m47
2 小山 明 6m69
F44男子 円盤投
1 嶋田 剛 21m39
F44男子 やり投
1 笠松 大聖 35m39
今期からやり投に挑戦している笠松選手、記録を伸ばしてきていますね。
若く運動能力が非常に高い選手なので、今後に期待です。
F46(片側上腕、両側前腕切断または同等の機能障害:義手)
F46男子 砲丸投
1 岡田 和也 10m96 NGR
2 池内 剛 9m85
3 神下 豊夢 9m14
4 早崎 清光 6m47
F46男子 円盤投
1 池内 剛 22m59
2 早崎 清光 21m52
F46男子 やり投
1 山崎 晃裕 51m56 NGR
2 白砂 匠庸 44m76
3 高橋 峻也 41m60
4 神下 豊夢 32m40
野球から転向した山崎選手、大会新記録で1位です。
これは今期世界ランキング6位に相当する記録です。52mあたりに記録が集中しているので、自己ベストを更新すれば、世界選手権でよい結果を残す可能性は十分にあると言えるでしょう。
〈日本パラ陸上選手権〉
51m56のシーズンベストでした!
次は来月の世界パラ陸上選手権に出場します!#F46 #やり投げ
野球から転向の山崎、1年半で大会新の51m56 – パラスポーツ @nikkansportsさんから https://t.co/1ge42ftL2f— 山崎晃裕 (@pitcherzky) 2017年6月11日
F48
F48男子 砲丸投
1 吉本 功 9m71 NGR
F48男子 円盤投
1 吉本 功 32m61
2 上野 喜一郎 18m21
F48男子 やり投
1 吉本 功 37m70 NGR
2 上野 喜一郎 29m45
3 米津 秀樹 28m58
F49
F49男子 砲丸投
1 奈良田 栄一 6m65
F49男子 円盤投
1 奈良田 栄一 16m99
女子
F44(膝下切断:下腿義足)
F44女子 砲丸投
1 高土 文子 7m93
F44女子 円盤投
1 高土 文子 23m01
世界選手権に出場が決まっている高土選手、調子が上がってきているのではないでしょうか。本人も手応えを感じているようです。
F46(片側上腕、両側前腕切断または同等の機能障害)
F46女子 砲丸投
1 加藤 由希子 12m04
F46女子 円盤投
1 加藤 由希子 33m70
F46女子 やり投
1 加藤 由希子 28m75
2 三須 穂乃香 14m64
加藤選手、砲丸投、円盤投とも今期のランキング1位に相当する記録です。
世界選手権で出場するやり投では現在4位につけており、本番でどこまで上位に食い込むことができるか期待が持てそうです。
調子を上げてきている代表選手、世界選手権での活躍に期待。
世界選手権の代表選手、調子を上げてきているようです。
現在の世界ランキングを見るとメダル圏内、上位進出が期待される選手も多く、残り一ヶ月でさらに調子を上げて臨むことができるかにかかってきています。
来月7/1-2に東京町田私立陸上競技場で開催される関東選手権では、世界選手権を目前に控えた代表選手のより仕上がったパフォーマンスを見せてくれることでしょう。
ぜひお越しください!
それでは、また。